※傷病者が咳をすることが可能であれば、咳をできるだけ続けさせる（咳は異物の除去に最も効果的）。

指交差法による開口と指拭法
●親指と人差指を交差させて、親指を上の歯に、人差指を下の歯に当てて、ひねって口を開く。
※入れ歯は、はずれそうになっているときは取り除く。

●異物を確認し、傷病者の顔を静かに横に向けて、指にハンカチやガーゼ等を巻きつけ、異物をかき出す。

背部叩打法
●ひざまずいて、傷病者を自分の方に向けて横向きにし、手の平（手の付け根に近い部分）で、肩甲骨の間を4〜5回力強く連続してたたく。

ハイムリック法（上腹部圧迫法）
●傷病者を座らせ、腕を後ろから抱えるように回す。
●片手で握りこぶしを作り、傷病者のみぞおちのやや下方に当てる。
●その上をもう一方の手で握り、すばやく内上に向かって圧迫するように押し上げる。
※意識が無い場合や妊婦、1歳未満の乳児には行ってはいけない。

１歳未満の乳児・新生児に対する異物除去

ａ　背部叩打法で背中を５回たたく。
　●肩腕の上に腹ばいにさせて、頭部が低くなるような姿勢にする。
　●あごを手にのせた後、突き出すようにする。
　●もう一方の手の付け根で背中の真ん中を５回たたく。

ｂ　その後、胸骨圧迫心臓マッサージを５回行う。
　●乳児の後頭部と背中を支え、両前腕ではさみ、上向きにひっくり返す。
　●ひっくり返した乳児をもう片方の前腕にのせて、引き続き頭を低く保った状態で、２本の指で胸骨圧迫心臓マッサージを、１秒間に１回の割合で５回行う。

ｃ　これで異物が出なければ、背部叩打法５回と胸骨圧迫心臓マッサージ５回を繰り返す。

ｄ　もし、意識が無く、ぐったりした時は、すぐに119番通報し、救急車を呼ぶ。